このブログは、メインブログ "tremplapin blog" 中の、エコロジーや、食、健康についての記事を取り上げ、
たいした知識はないですが、私なりに少しでも多く、地球に恩返しをするため、もうちょっと深く地球のことを考えたブログです。
いろいろなHPなどからの文をお借りして書いています。
偏った調べ方だったり、矛盾した考えがあったりするかもしれませんが、私の勉強がてら、みなさまが意識するきっかけになればと思います。
初めは、自分や家族の健康維持を考えることから意識し始めた、添加物、遺伝子組み換え、食肉のホルモン剤や抗生物質、予防接種などの問題が、
今 世界中で起こっているさまざまな問題に繋がっていることに気づき、一人でも多くの人に伝えたいという思いで始めました。
自分達の健康を見つめ直すことが、エコロジー(生態学)と繋がっていると思います。
母なる愛する地球に、少しでも多く「ありがとう」を言うために。


2010/07/22

未精白の糖類(精白食品のこと。5)


●未精白の砂糖(黒砂糖・白下糖、カソナード、和三盆、洗双糖)
 サトウキビの茎の部分からの糖分を煮詰めたもの。
 熱帯、亜熱帯地域で広く栽培される。
 世界の砂糖生産量の約70%。ベスト3は、ブラジル、インド、中国。
●未精白の甜菜糖
 サトウ大根(甜菜)の根の部分からの糖分を煮詰めたもの。
 寒冷地で栽培され、世界の砂糖生産量の約30%。
 ベスト3は、ドイツ、フランス、アメリカ。
●果糖
 フラクトース。果物や蜂蜜に多く含まれる天然の糖。
 砂糖の1.5倍の甘さ。トウモロコシのでんぷんから生産。
●メープルシロップ
 サトウカエデの樹液を濃縮したもの。
 カナダ南西部〜アメリカ北東部の生産が多い。
 ミネラル分が多く、カロリーが少ない。
●アガベシロップ
 メキシコを中心に米国南西部と中南米の熱帯域に栽培されるリュウゼツランの
 小型種の糖液をそのまま濃く煮詰めたもの。
 血糖上昇指数が砂糖の109に比べ、アガベシロップは25。甘味度は約1.4倍。
 砂糖に比べ、約25から29%カロリーオフ。
●麦芽水飴
 デンプンを酸や糖化酵素で糖化したもの。主成分は麦芽糖。
 精製していないので原料由来のミネラル分がわずかに含まれるため、琥珀色。
●玄米水飴
 玄米を麦芽で糖化したもの。砂糖の約40%の抵糖度。
●甘酒
 米こうじと米を原料とし、そのデンプンを糖化したもの。

ちなみに、フランスのBioのお店で売られている未精白の砂糖について。
一般的に並んでいる、茶色がかった"Sucre de canne"は、"洗双糖"にあたると思います。
"Sucre de canne roux"は"赤砂糖"(カソナード)。
パッケージにnon raffinéと書いてあれば、未精白です。

砂糖の種類 (精白食品のこと。4)


●含蜜糖(未精白砂糖)

 「黒砂糖」
  サトウキビの絞り汁を煮詰めて作る黒褐色の砂糖。
  カルシウムや鉄など各種のミネラル分が糖蜜に多く含まれる。      
 「白下糖」
  精白される前の砂糖という意味。黒砂糖のあくを抜いたもの。成分的には黒砂糖とほぼ同じ。
 「カソナード(赤砂糖)」
  サトウキビの汁の赤褐色の結晶で、精製前の砂糖。
 「洗双糖」
  サトウキビを絞った糖液を過して煮詰めたもの。 
 「和三盆」
  香川県、徳島県のみで生産される竹糖という品種のサトウキビを原料にして生産。
 
●分蜜糖(精白砂糖)

 「粗糖」
  加工段階にある砂糖の一種。赤ザラメ。
 「精製糖
   ザラメ糖(白双糖・中双糖・グラニュー糖)
    細かい粒状に結晶化した精製糖の一種。カロリーは、糖類の中で最も高い。
    中双糖の黄色みは、カラメルを混入したり表面に吹き付けたりしているため。
   車糖(上白糖・三温糖)
    蔗糖を結晶させた砂糖の一種。
    上白糖の利用は日本のみで、普段「砂糖」と呼ばれる、最も使用量が多い天然甘味料。
    三温糖の茶色は、煮詰められてカラメル化してついたものであって、ミネラル分ではない。
    ブラウンシュガー、きび砂糖と呼ばれるものの多くは三温糖。 
   加工糖(角砂糖・氷砂糖・粉砂糖)
    グラニュー糖を加工して作られたもの。
        
『参考記事』

精白食品のこと。3


アメリカ合衆国(USA)ニューヨーク州で2008年、

パターソン知事が「砂糖入り飲料に対して18%の課税」を提案しました。

しかし、清涼飲料水大手のペプシコが州外への本社移転をほのめかすなど、

業界の猛烈な反対に遭い、同法案は撤回に追い込まれました。

一方、フランスやカナダなどの国々では、菓子・スナック菓子・砂糖入り飲料などに

高い税率を適用しています。 この白砂糖(以下、砂糖と表記)は、

サトウキビや甜菜などの絞り汁を精製したものです。


この精製過程で亜鉛酸ガス・石灰・アンモニアなどの化学物資が使用され、

真っ白に「化粧」が施されます。結果、生産された「化学製品」としての砂糖には、

素材が含有していたビタミンやミネラルは一切ありません。あるのは糖分(炭水化物)だけ。

自然界には、糖・ビタミン・ミネラル・たんぱく質・アミノ酸・乳酸菌などが純粋に、

それだけ単体として独立してあるということはありません。

ですから、精白された砂糖は、食べ物ではなく「白い純粋な化学物資」です。


さて問題は、砂糖が腸内での「消化・吸収」される過程で、ビタミンB群が使用され、

焦性ブドウ酸が生じて、酸性状態になります。

そこで本来の弱アルカリ性状態に戻るために、骨や血液中のカルシウムを奪い取ってしまいます。

つまり、「自然のもの」であるサトウキビや甜菜から、砂糖という「化学物資」になる過程で、

剥ぎ取られたしまったビタミンやミネラルを、体内での「消化吸収」の段階で必要となり、

それらを私たちの身体から奪い取るのです。

まさに、砂糖はビタミンやミネラルを盗み取る「強盗」です。

このように、ビタミンやミネラルのバランスが崩れますと、心身が狂います。

その必要とする量は、微量でも良いのですが、無いと心身が狂います。過剰になっても、心身が狂います。


イギリスのジョン・ワトキンス博士は、

「この世から、砂糖がなくなったら、精神と名のつく病気は、すべてなくなる」と言っています。

しかし、これは、余りにも控えめな表現であり、 「砂糖は万病の原因」と言っても過言ではありません。

「強盗」砂糖の恐ろしさは、その存在が目に見えないことです。

清涼飲料水・菓子パン・缶コーヒーなど、数え上げるとキリがありません。

子供たち(大人も?)が食事代わりに食べている食品のすべてに隠れています。

化学物質である砂糖が体内に入りますと、化学的処理によって「素っ裸にされた糖」ですから、

食べ物全体を分解する工程がないため、急激にぶどう糖に分解され、血管に入ります。

その結果、血中のぶどう糖が急増し、血糖値も急速に上昇します。

このような「急激な変化」は人間の生理システムとして未体験のことです。


人類誕生(ホモ・サピエンス)以来、私たちの先輩は、約20万年に亘って、

木の実や小動物を全体食(食べ物全体を食べる)していました。

特定の植物を人間の食べ物として栽培するようになったのは、今から約2万年前であり、

それを精白して一般的に食べるようになったのは、高々、100年ほど前のことです。

ですから、私たちの腸様を始めとする生理は、精白などの化学的処理で

「裸にされた糖」である部分食(砂糖)を、適正に消化吸収することに適応できないでおります。

つまり、どうして良いか分からないまま、慌てて過剰反応した膵臓から大量のインシュリンが分泌されます。

結果、今度は血糖値が異常に低くなり、低血糖となります。

そうしますと、脳のエネルギー源であるぶどう糖が極度に少ないのですから、脳の機能が麻痺してしまいます。

つまり、無気力・イライラ・気を失う・神経過敏・疲れ・めまい・眠い、などの症状がおきます。

まさに、子供たちの「キレる」「ムカつく」状態になります。

大人たちも、イライラし、キレやすく、些細なことにムカつきます。


更に、低血糖という異常な状態を、正常な血糖値に戻す機能(恒常性維持機能)が働き、

アドレナリンというホルモンが分泌されます。

このホルモンは、別名「攻撃性ホルモン」と言われているもので、上記の症状に「暴力性」が加わります。

その結果、発作的な犯罪を招き易い情況を作り出します。

これを証明するかのように、凶悪殺人・無差別殺人の容疑者が、

低血糖状態であったという調査がアメリカ合衆国(USA)で報告されています。

更には、低血糖状態の夫婦が「言い争い」になり、それが原因で離婚することが多いとの発表もあります。

一方、日本では、食事と犯罪・離婚などの関連性を追及することが行われないまま、

つまり、真相ではなく、表層の原因追求で終始しています。

しかし、日本でも、砂糖の摂取量が異状に多い運転手が、低血糖状態になり、

交通事故を多発させていると、いう調査が下記の書籍に紹介されています。

これらの運転手は、砂糖を舐めながら運転しているわけではなく、

「眠気覚まし」のつもりで、飲んでいる「缶コーヒー」が、逆に「交通事故」の原因となっているのです。


参考:「健康生活の常識」北海道消費者連盟編著


→ 砂糖や精白食品による低血糖(がんは感謝すべき細胞です。)

精白食品のこと。2


"精白食品"と検索して出てくるものは、すべてと言っていいくらい、
それによる害の記事ばかりでした。
分かりやすいHPをご紹介します。

→ 砂糖はなぜ身体に悪い(細胞・身体・栄養素・酵素と健康・老化・病気の連鎖)

→ 精白食品の恐怖(ココロ&からだ、イキイキ(生き・息)してます?)


→ アトピーと精白食品(壮絶なアトピー地獄から生還)

→ 陰陽論による食育(東洋医学子育て・つくしん坊)

精白食品のこと。


甘いものが大好きな私ですが、妊娠してからは、今まで以上に気を使うようになりました。
もちろん、たまには市販のお菓子やパン屋さんで買ったものなども食べますが、
精製された白砂糖を何年も置いていない我が家では、普段のお料理やお菓子作りには、
未精白の砂糖、メープルシロップ、アガベシロップなどを使っています。
先日、パーティ続きで パティスリー並みの豪華なスイーツたちに目がくらんで
何日間か食べ続けたあと...案の定、体はだるく、寝起きが悪く、肩がこって、それから頭痛。
危険を感じて摂取をやめたら、やはりすぐに治りました。
以前もそんなことがあって、顔にできたニキビが半年くらい治らなかったこともありました。

上白糖やグラニュー糖などの白砂糖は、精製過程で亜鉛酸ガス・石灰・アンモニアなどの
化学物質を使用し、もともと持っていたビタミン、ミネラルなどの栄養素を削ぎ取って
糖分だけにし、カロリーのみの、栄養学的には欠陥食品の「化学製品」になるそうです。
それが体内に入ると、代謝の過程でビタミンB郡を大量に消費するので、
だるさや疲労感、むくみ、肩こり、貧血、イライラなどを招きます。
そして、体液が酸性に傾くため、それを中和しようと骨に蓄えられているカルシウムが溶け出し、
歯の問題や、骨粗しょう症の原因にもなるようです。
血糖値の急激な上下を招き、アドレナリンというホルモンが放出されて、
思考力が衰えたり、集中力がなくなったりもします。
それによって、現代の発作的な犯罪を招きやすい状況を作り出すとも言われています。

マクロビ的な視点から見ると、"極陰"の食材なので、体を冷やし、緩め、
逆に極陽のもの求めるため、振り幅が大きくなって体に負担が掛かるようになります。
マクロビオティック理論の創始者である桜沢如一さんの言葉を下にお借りします。

「一物全体」
自然にできた食物で人間に無駄なものは一切ありません。
大根の根っこだけ食べるのではなく、葉っぱも食べなければなりません。
両方食べることで栄養のバランスがとれるようになっているのです。
お米は玄米がもっとも栄養があるのです。スーパーでたくさん売っている精白米は
見た目はおいしそうですが、栄養分をせーんぶそぎ落とした残りカスみたいなものにすぎません。
「米が白い」と書いて「粕(カス)」と読むのはそのためです。
砂糖も精白した真っ白なものは、残りカスにすぎませんから、とってはダメです。
同じように野菜の皮も剥かずに全部食べることで人間に必要な栄養がとれるようになっています。

ところが、今はどこの家庭でも精白された米を食べ、
野菜の皮はキレイに剥いて料理をしております。
大根の葉っぱなんか見向きもされません。なんともったいなく無意味なことか!
農薬や化学肥料を使わない自然な天然の米や野菜は、精白したり皮を剥いたりしなくても
そのままおいしくいただけて、体の陰陽のバランス中庸に保つのにもいいのです。
大根の葉っぱもマクロビオティックの料理なら、たいへんおいしくいただけます。

大自然の恵みを余すところなく最大限に活用することが、「一物全体」ということなのです。

精白した砂糖の取りすぎは体を陰性過多にし、気力、集中力、記憶力などがどんどん低下します。
そして無気力な厭世的な人間を作り出していくのです。今は「ニート」とか呼ばれる働く気のない
若者が増えていますが、こんなのは母親が砂糖の入った甘いものばかり食べていて、
子供にも甘いお菓子ばかり与えていたからにちがいありません。

玄米粉とくるみのクッキーと、全粒粉とメープルシロップのオートミール・胡麻のマクロビクッキー。

白砂糖だけでなく、精白塩、白米、白パンなどの精白食品を主食とするよう推奨する現代栄養学。
うどん、パスタなども同じように精白され、ビタミンやミネラルがほとんど削ぎ落とされています。
全てを未精白の食生活にすることは難しいですが、できるだけ天然の糖類天然塩、
玄米、全粒粉のパンやパスタを使うことをおすすめします。
食べにくければ白米に玄米を混ぜたり、5分付き米にしたり、個人的に、
全粒粉パスタはあまり好きじゃないので、最近は、普通のと半分混ぜたり、5分付きにしたりします。
甘いものが食べたいときは、未精白の糖類使用のオーガニックのもの(甘さも控えめ)や、
自分で糖分を調整したお菓子を作ったり、フルーツ、ドライフルーツを食べるようにしています。
たまには、ジャンクなほどこってりのチョコケーキとかも食べちゃいますが。

できる限り、「自然のままの姿を食べる」「生命をまるごといただく」ということが、
自然からの整ったエネルギーをまるごと体内に取り入れられて、一番元気になれる方法だと思います。
化学処理で精白され、栄養を取られてしまった真っ白の食品や、
化学調味料、加工食品ばかり食べていると、食べ物本来の味に鈍感になり、
自分の体の本来の力や、不調にも気づきにくくなってしまうような気がします。
まるごと、全体を食べるということは、そのものすべてに愛を持って接するということ。
自然体の赤ちゃんが育っていく過程で、持って生まれた個性も才能も
無理矢理に摘み取ってしまったら、残った人格だけでは、
社会や人に接するバランスは取れなくなってしまうと思います。
私も普段の生活で、精白食品を控えるようになってから、
以前よりイライラしにくく、穏やかに、優しく、健康になりました。

そして、農薬や化学肥料を使わないきれいな土で育った自然のものをまるごと食べるということ、
お肉を感謝して無駄なくありがたくいただくことは、
私たちが今向き合っていかなければならない、エコロジー問題にも繋がっています。

2010/05/19

田舎


小学生の頃、母親と観に行った 高畑勲監督のジブリ映画「おもひでぽろぽろ」。
先日、なんの気なしに 仕事中に流してみたら、今の自分の心が反応し合って ぶるぶる震えた。
ちょっとオトナなストーリーで 当時は 映画館の中で退屈だった思い出しかなかったけど、
今観てみると、主人公と同じく、幼い頃の自分が ひょっこり出てきて、懐かしかった。

そして、20年前の映画の中で、主人公が田舎で"有機農業"について触れていたり、
自然と人間との共存を考えたりしていて、まさに今のタイミングで見る意味があったと思った。


「稲だってリンゴだってさくらんぼだって、生き物でしょ。一生懸命面倒見てやると、
 向こうだってその気になって頑張ってくれるような気がするんです。
 有機農業は、生き物自体が持っている生命力を引き出して、人間はそれを手助けするだけ。」


心に残った、主人公タエ子と農業を営むトシオの会話。

「都会の人は 森や林や水の流れなんか見て、すぐ自然だ自然だってありがたがるでしょ。
 でも、山奥はともかく、田舎の景色ってやつは みーんな人間がつくったものなんですよ。」
「人間が?」
「そう、百姓が。」
「あの森も?あの林も?この小川も?」
「そう。田んぼや畑だけじゃないんです。みんなちゃーんと歴史があってね。
 どこどこのひいじいさんが植えたとか拓いたとか。大昔から薪や落ち葉やきのこを採っていたとか。
 人間が自然と戦ったり、自然からいろんなものをもらったりして暮らしてるうちに、
 うまいことできあがってきた景色なんですよ、これは。」
「じゃ、人間がいなかったら、こんな景色にならなかった。」
「百姓は、絶えず自然からもらい続けなきゃ生きていかれないでしょ。だから、自然にもね、
 ずーっと生きててもらえるように、百姓のほうもいろいろやってきたんです。
 自然と人間の共同作業っていうかな。そんなのがたぶん田舎なんですよ。」
「そっかー。それで懐かしいんだぁ。生まれて育ったわけでもないのに、
 どうしてここが故郷って気がするのか、ずーっと考えてたの。」

私は、住まいは違うけど、宮崎県の田舎町にお嫁に行った。
初めて訪れたときは、まだ20代前半で、田舎に興味もなく、
ドライブ中に 畜産の匂いのする土地には、なかなか馴染めなかった。
それがいつの間にか、帰省を重ねると同時に、見渡す限りの果てしない緑の景色が大好きになっていった。
懐かしくて、昔と変わらぬ健康な自然の景色が 心地よくなった。
中途半端な田舎で育ち、中途半端に都会に憧れた私にとって、
導かれるように 自然のありがたさを知る、とっても大切な選択だったようです。


→ 映画「おもひでぽろぽろ」(高畑勲監督・119分)

2010/05/11

オーガニックコスメのこと。5


合成洗剤と環境問題

河川・湖沼・海の汚染
一般のシャンプーや台所洗剤などの主成分である「合成界面活性剤」は、分解されにくく、
そのために河川・湖沼・海を汚染します。河川では分解されない合成界面活性剤、
とくにLAS(リニア・アルキルベンゼンスルホン酸塩)を含んだ水が水道水として利用され、
浄水処理をしても完全に取り除けないで、飲み水に含まれる不安が起きるのです。
また、湖沼や海では赤潮を発生させる原因にもなっています。
また、川や海のヘドロに合成界面活性剤がたまって魚類にも影響を与えます。

魚への魚毒性・植物生育への毒性
合成洗剤の環境への影響はとりわけ水生生物や河川・海洋の生態系にとって深刻です。
合成界面活性剤は魚のエラの組織を壊し、呼吸できなくなり死んでしまいます。
また、受精率の低下、奇形の発生など、魚類にさまざまな被害を与えます。
そして、私たちは、河川や海に流された合成洗剤を、食物連鎖を通じて口にしています。
また、植物では根に吸着、あるいは結合して、根とくに毛根や生長点に強く影響を与えるとの報告があります。

微生物生態系への影響
合成界面活性剤は微生物にも影響を与えます。下水処理場や屎尿処理場、
また各家庭でも使用している小型曝気式浄化槽にも影響を与えています。
これらの処理原理は、微生物によって下水中の有機物を食べさせて処理するものですが、
一緒に流入する合成界面活性剤が微生物の働きを阻止して有機物が分解されずに
流出されて河川や湖沼を汚染するのです。

[参考記事]


動物実験
医薬品を始め、化粧品、洗剤などのために、毎年何百という新規化学物質が作り出され、
その「安全性=危険性」を確かめるために、動物実験が制度化されています。
シャンプーが眼に入ったり、口紅の成分が口から体内に入ったり、肌からクリームがしみ込んだり、
ファンデーションを塗った肌が太陽光線にあったりしたときに、化粧品の成分が私たちの体に
どんな影響を及ぼすのかを、ウサギやモルモット、マウス、ラットといった動物たちが実験台となって、
化粧品の成分となる化学物質の毒性試験が行われています。動物たちは、痛くても苦しくてもそこから
逃げることはできず、実験が終わっても、健康な体に戻ることなく、すべて殺されて、廃棄処分にされます。

[参考記事]